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 持続化給付金と税

2020年1月から12月までの期間において少なくとも1カ月、対前年比50%以上の売り上げ減少が証明できた場合、個人事業主で最大100万円、中小企業においては最大200万円の給付がなされるというものが持続化給付金です。よく似た名称の補助金として小規模事業者持続化補助金がありますけれど、内容は異なります。

 

今回の記事は持続化補助金と持続化給付金の違いを検討することは目的ではありません。ただ、給付金と補助金にはグリコのおまけとチョコボールでもらえるおもちゃの缶詰程度には違いがあります。また、持続化給付金の給付条件を検討することでもありません。

ここでは、申請して給付された持続化給付金を使い切らなかったときにどうなるのかを検討します。ですが、「課税所得を計算する対象となる収入になる」事はかなり流布されているのではないかという気がしていますが、思い出話を含めて課税所得の一部になることを触れようと思います。

 

実は学生の時に財務会計論の講義で「補助金」について説明があります。会計上は資本取引であっても税務上は益金になるというものです。売上金とは性格が異なることから、持続化補助金は収益ではないはずです。更に支給条件から考えると益金とみることは無理があるとは思いますが、益金になります。特に債務免除益が出る場合と「補助金で固定資産を購入する」場合は、本当に課税所得を構成するのか疑問があります。

 

しかし、今回の持続化給付金は「損失補填ではなく所得補償が目的」であることから課税所得を構成します。先に述べた債務免除益が出る場合や補助金で固定資産を購入する場合、赤字である蓋然性が高いので、実際には納税額が発生しない公算が高いでしょう。それでも、処理の公平性を重視する税法の世界では持続化給付金の扱いを特別視することはできません。

 

持続化給付金の支給を受けた際には、雑所得で計上するか、雑収入で計上する必要があるということです。なお、売上はダメなのかという疑問が出るかもしれませんが、定款等で示される営業目的に「持続化給付金を獲得すること」と書かれていることはないと思いますので売上ではありません。従って、課税対象となる雑収入等になります。

 

このことから、持続化給付金相当額を使わないと残額に課税される可能性があります。特に持続化給付金を受けることは資金繰りがひっ迫している蓋然性があることから、課税されるだけのコスト資金繰が苦しくなります。国からもらった補助金をそのまま国に返す可能性もあるわけです。従って国庫へ変換されることがダメならば給付金を使う必要があることを意味します。さらに、確定申告時に給付金の収入を損益計算書に入れておく必要があります。来年の確定申告の時に収入として計上する必要があります。

 

政策意図が所得補填であり、ほかの補助金との兼ね合いもあることから、課税所得になるのは受け入れるとしても、給付金をどう使うかについても検討することが重要なことになってきます。今一度ご検討の時間があってもよろしいのかと思いました。

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