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開業時自己資本の決め方 (1) はじめに

商売を始めるにあたり最初に考えることは古典的ではありますが、Products、Place, Promotion, Priceのいわゆるマーケティング4PとCustomer, Competitor, Companyの 3Cを考えることになるかと思いますが、それと同時に個人事業主では元入金、法人では資本金と資本準備金の合計額である初期出資額をいくらにするかを考える必要があります。商売のネタがあって、ターゲット層を決めることが出来るようになっていざ何かしようとしても、それに見合うお金を供給することが必要となります。

では、法人を設立するにあたり最低必要となる資本金はいくらになるのか、一意的に定めることが出来る公式があればいいのですが残念ながら存在しません。また、個人事業主が元入金をいくら入れるといいのかについても同様です。とはいえ公式は存在しませんが決め方は存在しますので、ここで少し紐解いてみようと思います。

最初に決めることは調達の方法です。全額自己資本でいくのか、あるいは借入を組み合わるのかとなります。全額出資を募る場合は誰にいくらお願いするのか、その方たちにリターンをどのような形で提供するのかを決定することになります。出資者に対して出資するメリットを示すことによって出資を募ることになるはずです。また、開業資金を全額自分で確保する場合は開業資金を目標額まで貯金します。

これに対して、借入金と自己資金を組み合わせる場合には、少しだけ念頭に置いておくとよいのではと思われることがあります。現在、会社法の規定では資本金は1円以上で起業することが出来ますが、これはベンチャー企業の起業を容易にするという政策的な理由によるものです。では資本金1円は妥当かとなれば、ほとんどの場合そのようなことはないでしょう。

別の機会に金融機関を選択する理由は述べますが、開業にあたり資金調達のために日本政策金融公庫に借入申込をする場合に最低必要となるのは経歴要件と自己資本要件となります。日本政策金融公庫の商品説明では自己資本の10倍までは貸しますと書かれていますから、自己資本を低額に設定すると必要とする品額が調達できないことになります。また、自己資本はいったん設定するとなかなか修正できない特性がありますので慎重に設定する必要があります。

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