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大阪中小企業家同友会8月度例会の話の中で少なからずの経営者から「税理士に経営相談を乗ってほしい」との声を聞きました。確かに高付加価値路線を追求すると「経営相談に応じる」税理士のスタイルが出来上がる蓋然性が強くなります。では、ここでいう経営とは何かをわからないと対応もできません。
経営とは何かを考える際にはMBAコア8科目をのぞいてみようと思ったので、参考までに神戸大学大学院のMBAコースをのぞいてみましょう。
組織行動・人的資源管理系
技術と オペレーションの マネジメント
マーケティング
会計
財務
経営戦略
経済学
統計学
となっています。https://mba.kobe-u.ac.jp/about/outline/core_triangle/参照。だからなんやと思われるかもしれませんが、経営相談となると少なくともこれらのどこかの領域に関する課題と解決案の相談に応じることになるはずです。
翻って、経営機能から考えてみましょう。経営は通常チームで行う、とドラッカーが言っています。ただし1人のチームでもいいらしい。大きく分けると3つのCxOがあります。
・CEO:理念と掲げ浸透させえる
・COO:理念と計画に従って実行する
・CFO::資源調達の外部との窓口
の機能があります。それぞれ
・CEO:最高経営責任者 No1
・COO:最高執行責任者 No2
・CFO:最高財務責任者 No3
を意味します。この機能はすべての会社に存在します。会長、社長、大番頭といったところでしょうか。
で、最初の「経営とは何か、経営相談に応じる」とは何かということになりますが、経営とは組織において目的を実現させるための諸活動であり、経営相談とは経営活動に対する不安を取り除くことを言うようです。すなわち、CEOやCOOが行う活動全般に対する知恵を提供することを指します。ドラッカーの理解が正しければこうなります。その相談に応じる機能はCFOに持たせることになります。彼らの特徴は次の通りです
・CEO:目標を実現させる情熱家
・COO:日々の活動を推進するライン長
・CFO:冷静に活動する頭脳でスタッフ
要するに、経営相談とはCEOやCOOのよろず相談機能であるCFO機能が欲しいということだと理解しています。このために必要な能力が先に挙げたコア8科目ということです。
先にNo1、No2、No3と触れましたが、これは序列であるとともに社内に設置される順番を指します。CFOを社内に置くにはそれなりの規模が必要になります。この文脈で税理士に期待されるのは社外のCFOということです。では社外CFOの機能とは何かと言えばコア8科目に関する素養があり、使いこなす能力が必要だということです。
私にはコア8科目ではなく、8×8マトリクスを使って整理した64のメニューに従った相談対応を行います。参考までに、8つの部門を提示します。
・全体管理::計画の制定と実行確認
・管理会計の導入:PLとCFの改善を図る
・組織マネジメント:計画に基づく実行管理
・資金調達::外部資源の調達
・情報マネジメント:システム構築と活用
・新規事業立上げ:ポートフォリオ再定義
・コンプライアンス:法の順守
・Exit:経営者のリタイアメントを考える
中小企業が生き残るために必要な項目について整理を行い提示することを目的として定めました。この8×8マトリクスの背景は経営企画部門で仕事をしたということです。
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