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前回、コロナショックによる資金対策その一は融資と申しましたが、今回は融資を受けるにあたって検討するべき項目を述べたいと思います。
検討する事項は、どこの金融機関を利用するか、いくら借り入れるか、返済期間は何年にするか、です。まずはどこの金融機関を利用するかですが、2020年4月24日現在、コロナショック対策商品は政府系金融機関、信用保証協会、民間金融機関それぞれが用意しています。初めに申し込むのは既存取引先金融機関となります。既存取引先が色よい返事をしなくて初めて別の金融機関を検討します。
次にいくら借りるかですが、実はそう簡単に決められない問題があります。コロナショック対策融資は通常の融資とは異なり入金が見込めない状況下で受ける融資なので、返済できるのか不安に思うわけです。だから融資ではなく給付ではないのかと思うのが自然な発想ですが、全額を給付で賄うことができない理由を一つだけ挙げるとモラルハザードを起こすから、とだけ述べておきます。
いくら借りるかを決めないと融資申込書が書けないものですから、決め方を検討しましょう。今回は日本政策金融公庫国民生活事業(以下国金)を利用します。担当者に「いくらで申し込みされますか」と当然に聞かれます。ここでコロナショック対策融資について条件をよく見ると「コロナショックによって一時的に業績の悪化が見込まれる」とあります。この条件からコロナ対策融資とはコロナショックで経済活動が低下している期間をつなぐ融資ですから、この期間支払いが見込まれる金額を借りることになります。
必用なのは毎月発生する支払金額がいくらかとその期間がどの程度かということになります。このうち毎月支払い高は極端に言えば直近決算書で計上される費用の1/12で近似するとして、期間をどう見積もるかです。コロナショックが1か月で終息するとみれば1ヶ月程度あればいいということになります。審査ではここがポイントになると思います。また、据置をどの程度設定するかもコロナ融資での検討材料です。このようなことを説明できれば融資に近づくのかな、という気がします。
申込時に少なくとも借入申込書、2期分の税務申告書、売上がダウンした証明書が要求されていますが、人によってはそのほかにも要求されるものが有ります。資料を提出する目的は、審査を通す為であることを念頭に置く必要があります。なお、審査は国金内部で作成される稟議をベースにすることから、稟議を書きやすくする資料を用意する必要があります。
最後に、コロナ対策融資はコロナが原因で資金繰りがひっ迫し、コロナショックから回復したのちは業績が回復することを示せばよいということを申しておきます。融資申し込みには日本政策金融公庫が要求する資料のみならず、こちらで必要と思われる資料を追加して用意することはルール違反ではありません。現に私の関与先も追加資料を求められました。
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